ZC33S クスコ製オイルキャッチタンク取付(PCV編)│配管編
クスコ製の汎用品オイルキャッチタンクの取り付けです。
最後に配管をしていきます。
今回は専用品があるなか、あえての汎用品を使ってます。
理由は配管する場所がメーカーが指定するサクションパイプ側ではなくPCVバルブが付いているインマニ側に割り込ませます。
PCVバルブが付いている配管はφ9なのでそれに合う接続口が付いているものを選んだほうが配管はシンプルになります。
それと先に言っておきますが、PCVバルブ側の配管が結構奥まった場所に付いているため作業は手探りで接続する感じになりますので多少の経験が必要だったりしますので、本記事を見てできそうか判断してもらえたらと思っています。
まず2箇所あるブローバイホースがそれぞれどういう経路になっているか、過去記事でも使ったイラストを見てください↓
イラストはスロットル全閉時の状態です。
サクションパイプ側から繋がっている配管を「Aルート」、PCVバルブが付いている配管を「Bルート」としています。
車種専用品のオイルキャッチタンクなどは基本「Aルート」に割り込ませるように説明していますが、ブローバイガスの流れる量は「Bルート」が多いのではないかという判断で今回は「Bルート」に割り込ませます。
この辺の詳細はこちらの記事をどうぞ↓
事前に購入したもの
まず事前に購入したものを紹介します。(オイルキャッチタンクは紹介した通りですので省きます)
スズキ純正部品を除いて他は全てAmazonで購入しました。
耐油ホースです。内径がφ9がベストと思いますがφ10を購入していました(汗)少々緩めでしたが普通に使えたので載せておきます。
透明のホースでされている方もいますが、中身が見えると汚いかなと思って黒を選択。
※長さ2mですがギリギリでした。這わせ方などで足りなくなるかもしれませんので心配なら少し長めに準備しておきましょう。
オイルや燃料が通るので耐油ホースは必須。メッシュ付きなんかもあるので見た目にこだわりたい方はお好みでどうぞ。
ホースの継手。ストレートタイプです。
あとで説明しますが、事前調査では画像のL型タイプも必要っぽかったのですが実際は使いませんでした。
樹脂製を使っている方もいるみたいですが、耐油性や強度が心配だったので真鍮製にしました。
ホースクランプのセット。
どのサイズがどれだけ必要になるかが分からなかったし、持ってても困らないかなということでセット品を購入です。
以下はスズキの純正部品です。
PCVバルブとそれのブローバイホースです。
PCVバルブ(パーツNo:18118-68M00)↓
ディーラーで注文するのが安上がりですが、注文して取りに行ったりと面倒だなって方はネット購入も可能です。もちろん自分もネット購入。
楽天市場かYahoo!ショッピングにあると思います。
ブローバイホース(パーツNo:11193-67R00)↓
必要なのは以上になります。
変更する配管についての確認
初めに何をするのかを把握してもらうために、どのような繋ぎ方をしていくのかを渾身の力で描いたイラストで説明。
まずは純正の状態のブローバイ配管です↓
PCVバルブが付いている側の配管はこのようになっています。
今回購入したPCVバルブとブローバイホースのみで配管されています。
この間にオイルキャッチタンクを割り込ませます。
配管イメージはこちら↓
このPCVバルブの出入口が異径なので少々厄介なのですね…
PCVバルブは純正のまま使う分と「改造した」PCVバルブってのがあります。「改造した」PCVバルブは1方向にしか流れない構造をなくしてあげた改造をしています。なのでただの「異径継手」の状態。
ただの異径継手なのでPCVバルブを加工して使わなくても市販品であればそれを使ってもOKです。
今回は少しでもPCVバルブは新しいものにしておきたかったので、エンジンに付いていた方を改造して購入した方は正規の使い方に回しました。
ってことでまずは、エンジンに付いているPCVバルブとホースの取り外しからやっていきます。
PCVバルブとホースの場所と取り外し
サクションパイプに配管されている側のホースはエンジンルームを開けてすぐに見つかるのですが、PCVバルブ側のホースはスイフトスポーツの場合、そんな簡単な場所にはありません…
エンジンルームから見てエンジンの裏側っていうか奥側にあるので、エンジンルームからたどり着くためには結構なパーツを外していかないと出会えません。
なので・・・
目一杯ジャッキアップ。
下からアクセスします。
まずはアンダーカバーを外します。多めのビスとボルトで固定されていますので外しちゃいます。
カバーが外せたら車体の下に潜りエンジンを見上げます。
すると上画像の黄色丸に小さいホースが刺さっているのが分かると思います。
画像で見ても分かりますが、結構遠めの位置です。手を伸ばして何とか届くくらい。
スマホを突っ込んで撮影↑
この写真撮るのだけでも結構大変でした(汗)
色んな方の記事を見ましたが「エンジンの下からだと簡単に取れますよ」みたいに書いてあったので油断していました…めっちゃ作業しにくいです。ほぼ手探りなので覚悟しててください。。。
エンジン側には購入しておいたPCVバルブと同じ青いパーツが見えます。
黄色矢印のホースとPCVバルブを引っこ抜きます。ホースバンドが付いていますがズラさなくても外せます。
※外したときに大量ではありませんが、中に溜まったオイルなどが漏れるのでウエスなども準備しておいたが無難です。
引っこ抜いたらPCVバルブだけ残りホースだけが外れました。
あとはPCVバルブだけですが、オイルでツルツル状態なのでウエスなどで拭き取って力入れつつも優しく引っ張れば外れます。
摘出成功!
この時点でフーフー言ってます(汗)
摘出したPCVバルブとホース。
垂れるほどではありませんがなかなかのオイリー状態…
PCVバルブもギトギト。
これがエンジンから出ても外には出せずに戻してしまっているブローバイガスの排ガスや未燃焼ガスの液体です。
こんなのをまたエンジンに戻すなんて・・・やはりオイルキャッチタンクって重要かもしれない。
ということで、購入したものと取り外したものが揃いました!
次は先ほど説明した「PCVバルブの改造」に掛かります。
PCVバルブの改造
改造と言ってもPCVバルブの役目でもある逆流しないようにするためのバルブを取ってしまうだけです。
PCVバルブの太い側にから覗くと内部に赤いパーツが入ってるのが分かりますか?これを取ります。
PCVバルブは樹脂製なのでドリルのキリで穴を開けて取出します。
電動ドリルで開けるのが早いのですが、樹脂なので簡単に噛み込んでしまい破損やケガの危険があるのでやるなら慎重に。
ドリルにキリを装着しPCVバルブ側を手で回して削る感じでも多少時間が掛かりますが安全かも。
↑こんな感じでキリのサイズを段階的に大きくして少しずつ削っていきます。が、これでもまだ取れません…。
最終的にはφ10くらいまで広げて取れるかどうか。
リューターがあれば最後の少しの削りなども調整できます。
中の赤いパーツがバネで押されてひょこっと出てきたら取出しできます。
見たら単純な構造ですね。
片方から入ってきたらバネで押されて通過できますが、逆には栓をして流れない。
ここまでできたら配管していくだけです!(だけってほど単純ではないですが…)
エンジン~オイルキャッチタンク側の配管
まずはエンジン~オイルキャッチタンクまでの配管を説明。
イラストで説明したように
エンジン → 改造したPCVバルブ → 購入した耐油ホース → オイルキャッチタンク
の繋ぎ方です。
↑最初の計画はコレ。
他の記事で予習してL型のホース継手でブローバイホースをカットして…とか上画像の繋ぎ方で配管してみましたが、周りに干渉したりしてあまり良くなさそうなので変更。
「じゃあ、画像載せるなよ!」って言われそうですが頑張って試した証なので勘弁してください(泣)
↑うまくいかなかった例。
結局、PCVバルブと耐油ホースのみがベストでした↓
この状態でエンジン側に差し込みます。
手探りで…
↑こんな感じ。
しっかり根元まで刺さったら耐油ホースをいい感じに這わせてオイルキャッチタンクまで持っていきます。
突っ張りも大きなたわみもない位置で耐油ホースの長さを決めてカット。
オイルキャッチタンクに付属されていたホースバンドで固定。
これで片方が完了です。
インマニ~オイルキャッチタンクの配管
次はインマニ~オイルキャッチタンクまでの配管をしていきます。
上画像が接続イメージ。
中央の純正ブローバイホースがカットされているのは予習して失敗したから。
予備がないのでこれで繋ぎましたが、カットなしで大丈夫と思います。
↑こんな感じでセッティング。
左がインマニ側、右が耐油ホースへ接続します。
なぜ正規のPCVバルブをココに接続しているのかと、PCVバルブを極力汚したくないから。オイルキャッチタンクの2次側だから純正で付いていた位置よりはマシでしょ!って考えです。
汚れすぎてPCVバルブの動作不良でエンジントラブルってこともあるみたいなので。
そして接続。
新品のホースを差し込むので入りにくい場合はすこ~しだけオイル付けると入れやすいかと。
あとはいい感じに耐油ホースをオイルキャッチタンクまで配管して接続します。
こんな感じ。これで配管は完了です。
耐油ホースは固定が必要そうな箇所をオイルキャッチタンク付属の結束バンドで固定しておきましょう。
これで全ての作業が完成しました!
作業もですが、この一連の流れを詳細に書き綴るのも結構大変でした(汗)
「やっと終わった~」って感じを2度も味わえたので良しとします!
ZC33S クスコ製オイルキャッチタンク取付(PCV編)│完成とまとめ
ここまで長々と書いたのも久しぶりですわ。
最後まで読んでいただいた方にも感謝です!
ということで、完成したオイルキャッチタンク取り付け写真をどうぞ。
うぇ~い!良いです、良いです!!
ブリッツのエアクリともマッチしてますね。
ドレスアップというより今回は末永くエンジンを守るためのカスタムでしたが副産物として見栄えも良くなりました。
ブローバイガスの流れを深く知ってしまったことで大変な作業になってしまいましたが、自分で調べたことが間違いないと信じて頑張りました。
「オイルキャッチタンクはPCVバルブ側でしょ!」って思う同じ考えの方の参考になれば嬉しいです。
オイルの取れ具合は追々確認して追加してく予定です。
それではお疲れ様でした!
【更新】タンクが満タンになってたので廃油しました!
オイルキャッチタンクを取り付けてからしばらくは「タンクに流れてきてないかな~」なんてタンク横のゲージを見たり揺すってみたりと結構気になってました(笑)
が、ストリート(というか、ほぼ通勤メイン…)でそこまで距離も走らないので一向に溜まる気配がありません。。。
しばらくするとすっかり忘れてしまっており、先日何気なくゲージを覗いてみても全く溜まってません…
っと思ったのですが、その逆で満タンになってたのでした汗
↑これ、傾けて液面が分かるようにしてますが、取り付け時では満タンで境目が見えなく「空っぽ」に見えてました^^;
ってことで、約1年半でようやくメンテナンスのお時間です!!
まずはゲージのホースを抜きます。
ホースのストッパーを上に押し上げ、ホースを抜きます。
抜けました。
あとはホースをクルッと回して廃油。
燃料でもオイルでもない匂い。。サラサラしてます。
少々白濁してますね。
400mlのコーヒー缶にパンパン入りました(汗)
皆さんはオイル交換の度などでしっかり点検しましょう!
では!
↓チラリと見えているブリッツのエアクリもDIYで付けました↓
↓スイフトスポーツ(ZC33S)をカスタム履歴はこちらにまとめてます↓
コメント
zc33s乗りで、PCVバルブからの取り方を探しまくって辿り着きました。
誰よりも一番分かりやすく、とても参考になりました!
自分も頑張って、記事見ながら取り付けたいと思います。
コメントありがとうございます!
周りからも「有料級の記事を普通にブログで出すな~」なんて言われてます(笑)
元々は備忘録も兼ねて書いてて、どうせなら困ってる方へシェアできたらと思ってます。
なのでお役に立てて感謝されるのはとても嬉しいです。
取り付け頑張ってください(^^)