スイフトスポーツ(ZC33S)を購入して約1年半が経ち、駆け足ながらひとまずやりたいことを概ね完了させてしまい少々落ち着き気味の毎日でしたが、やっぱり何かしたくてむず痒い状態に。
ただの街乗り車にコンピュータ書き換えやらタービン交換なんて必要もなく「乗ってて楽しい」「見た目カッコいい」的なことに注力しています。
そこで最近の記事でもお分かりの通り、見た目を変えていきます!
ってことで、スイフトスポーツの控えめなリアビューに迫力を付けるため、カーボン製のリアウイングを取り付けることに決定。早速、調査開始。
今まで本格的なエアロなんて買ったこともない完全ド素人です(汗)ググりまくり、You Tube見まくり分かったことが。
それは「エアロ買っても塗装は別!」ってこと。
ネットショップ次第では純正色で塗装済み品を送ってくれるサービスもあるのですが、ただでさえ納期が掛かる上に塗装まで頼むと更に1~2ヶ月追加…。しかも当然、それなりのお値段もします。
そしてもう一つ発覚したのは「カーボン製もクリア塗装が必要!」ってこと。必須ではないようですがエアロメーカも推奨するくらい。数年後に後悔もしたくないのでしっかりとクリア塗装を行います。
ってのが今回のお話。取り付けに関してはまた別記事にまとめます。
調べた限りでの情報でかつ、カーボンのクリア塗装なんてほぼ初なので、まぁそれなりの温かい目で見てあげてください(笑)
カーボンエアロにウレタンクリア塗装┃今回塗装するエアロ

今回購入したのはTRUST製のカーボンリアウイングです。
定番中の定番ですね。いろんなメーカがそれぞれオリジナリティを出したリアウイングを販売していますが結局このウイングに落ち着くって感じでしょうか。

カーボンと一言で言っても一般的?にはウエットカーボンというものらしく、見ての通りめっちゃ綺麗。クリアゲル仕上げというものらしく、このままでも使用可能ですがクリア塗装推奨とのこと。
このままでは紫外線に弱いため、数年でボロボロになってしまうようなのでそのために塗装は必要。
ってことで届いた翌日に早速塗装開始です。
カーボンエアロにウレタンクリア塗装┃下地作りとセッティング
全くのド素人と言えど、実は過去に自爆でバンパーを破損させて補修した経験はあります。
見よう見まねでパテ埋めして塗装、最後にクリア塗装と2~3日掛けて頑張ったにも関わらず、2年程度で塗装面がボロボロと剥がれてきたという苦い経験の持ち主です(汗)
その時の反省点も踏まえて数年ぶりに今回挑戦します。
今回のクリア塗装は以下の工程になります。
- 塗装面の足付け
- ミッチャクロン塗布
- クリア塗装
塗装面の足付け
「足付け」とは素材(今回はカーボンウイング)に塗料をしっかりと密着させるための処理で、塗装する面に傷を付けて塗料を食い込ませて剥がれないようにする作業です。

ツルツル・ピカピカの表面を#600程度のサンドペーパーで研磨していきます。
様子見てもう少し番手を上げてとかも考えるならとりあえずセットで購入してても良いかもしれません。
調べた情報によると#800でとか#1000が良いとか様々で、正直どれを信じて良いのかって感じですが今回の取説には「#600程度」との記載でしたので#600でいきます。

足付けの理屈は理解したものの、キレイな表面をわざわざ傷つけていくのは少々心が痛いです・・・
決して安い買い物でもないのでなおさら複雑な心境。
今回は耐水ペーパーを使用していますので水を付けながら磨いていくのが普通ですが、水を付けると磨けた箇所が分かりにくいので空研ぎしていきます。

同じ力で削っていても角の部分は非常に削れやすいので注意が必要。
削ってはウエスで拭き取り様子見てを繰り返して慎重に研磨していきます。

このような細かい箇所も手を抜かず丁寧に。
っと、約1時間程度で足付け作業は完了しました。
脱脂
表面が全て研磨できたらしっかりとシリコンオフなどで脱脂しておきます。

シリコンオフは仕事でも使うのでいつも使っている4L缶を使います。知っている中では一番安いもの。
小分けにするスプレーは有機溶剤対応のものを使いましょう。100均などのスプレーだとボタボタ漏れてきます。
キレイなウエスでしっかり拭き上げてその後は絶対に触らないように。
塗装場所のセッティング
次は下地塗装に入っていきますが、ここでも気をつけておきたいのが「ウイングをどのように置いておくか」ってこと。
塗装を始めると乾くまでは絶対に触れません。
「ダンボール敷いてその上に置いて~」なんてことはダメなのは分かると思います。
- 塗りやすい高さで
- 動かさず全面塗れて
- 安定して固定できる
というセッティングが必要です。

ってことで考えた固定方法がこちら。
作業台などとして使っているウマにその辺にあった棒を2本固定して塗装しない面を差し込んでます。

これだと高さもあるし、全面塗装することも可能。

特に屋内での塗装の場合、半端ない量の塗料が舞います。ほんとに。
塗料が付着するとざらついたような感じになり、結構厄介なのでしっかりと養生しておきましょう。後から追加するのは結構面倒ですよ。
広い面積を養生するには「マスカー」が便利です。
カーボンエアロにウレタンクリア塗装┃下地にミッチャクロン塗布
カーボンへのクリア塗装は、足付けをしたらそのままクリア塗装に入るのが一般的?のようなのですが、過去の苦い経験から「剥がれ恐怖症」となってしまっているので今回はしっかりと塗装を密着させるためにミッチャクロンを下地に塗布していきます。

上リンクから見ていただけたら分かりますが、相当な高評価!期待しています!
正直、これが正解なのかはさておき心配性の方はご検討ください。

今更感はあるのですが説明には「ペーパー研ぎ不要」との記載が。
ミッチャクロンってこれが謳い文句のようでして、もしかしたら1時間掛けた足付け作業が不要でも良かったという可能性も…
ただ初対面のミッチャクロンにここまで頼るのは気が引けますので、念には念を入れたってことにしておきます。

初めの1回目の塗布は薄く、2回目はしっかりめに塗りました。
「薄塗りで全然大丈夫なんで厚塗りしないで」的な自信満々の説明も記載されているので、それなりの塗布量で良いみたいです。
ということで、保険として塗布したミッチャクロンはこれで完了。
カーボンエアロにウレタンクリア塗装┃2液性ウレタンクリア塗装
下地の準備ができたので、いよいよ本塗装であるクリア塗装をしていきます。
説明書通り、ミッチャクロンを塗布してから30分間程度してから塗装開始。
クリア塗装と言っても色々あるようで、過去使用して失敗したのはアクリル系のものでした。(失敗したのは決して塗料のせいではありません…)
その中でもいい感じに仕上がり、長持ちしそうなこちらにしました。
2液性ウレタンクリアって?

2液性のウレタンクリアです。
プロの方が使う2液性のウレタン塗料がスプレーであったのですね。
ウレタンクリアは、塗膜の厚さと光沢が良くガソリンでも溶けず、ボディーの歪みなどにもひび割れや剥がれを起こさない強度があります。
「2液性」というだけあって、2液の薬剤が混ざることにより硬化が始まり強靭なウレタン塗膜が形成されます。といってもスプレーなのに混ぜる?って感じですが
この2液をどうやって混ぜるのかというと…

スプレーには吹き出し口が上部にありキャップが付いてます。

塗装するときはこのキャップを開けてプシューっとします。

しかし、このスプレーには底面にもキャップがあります。

キャップを外すと中央にピンが飛び出しています。

両方のキャップを外すとこんな感じ。何だか見慣れません(汗)
使い方としては、まず底面のピンを固い場所で押し込みます。


ピンは押し込むのにそこまで固くはありません。ズボーっと入っていきます。

差し込んだらひっくり返して5~10分放置なので、10分間放置しておきました。
その後、20~30回よく振るとありますがまだまだしっかり振ったほうが良いと思います。
以上で塗装の準備完了。
本塗り 1回目

まず本塗り1回目です。
どのサイトにも記載があるのは1回目は「パラ吹き」って言って、状態確認や密着を上げるためにうす~く塗るらしい。ただその量が分かりません(汗)
表面にうっすら塗装が乗るくらいでやめておきました。
そして塗装のコツは「塗りにくい所から塗っていく」そうです。(全部調べただけの情報ですが…)
塗りにくい場所を塗っても必然的に塗りやすい場所にも塗料は付きますので、塗りやすい場所はその後塗布量を調整して塗るとタレたりしないで塗れるって考え。
塗装で一番失敗する例としてはこの「タレ」だと思います。
失敗しないコツは「とにかく少しづつ塗り重ねていく」ってこと。でも少しづつだど艶が出ない。。。どっちやねんて感じですが、うまい人はこの加減が上手なのでしょうね。

最初はこのくらいにしました。って言っても分かりづらいですね。

このまま約10分程度置いて2回目に入ります。
本塗り 2回目

本塗り2回目。
今度は1回目より少し厚めに塗りました。でも垂れそうになるまで塗る勇気がなくビビリ気味で。

明らかにさっきより艶が出てます。
あれだけ足付けして真っ白になっていましたがツヤツヤしてきました!!

側面なんてご覧の通り。反射して撮影が大変なくらい。
「よし!よし!」とうなずきつつ、また10分ほど放置。
塗るコツとしては塗装面と常に平行にスプレーを移動するスピードを調整して一直線に塗っていくのが良いそうです。
とか言ってますが、これから勢いづき調子に乗る姿をご覧ください(笑)
本塗り 3回目

3回目完了です。
ココまで来ると人間というものは欲が出てしまうもので…
「劣化が嫌だからもう少し厚く塗っておきたい!」
「もっと塗ればきっとまだツヤツヤになるはずっ!!」
「2回目でタレなかったから今度はもう少し厚塗りできるかも!!!」
ってことでやっちゃいました・・・

クリアだから見にくいですが、肉眼ではしっかりと分かる「タレ」…
ココだけではありません。

「ん?ココちょっと塗り足りないなぁ~」ってピンポイントでプシューっとした箇所がタラ~
「んあぁ!」と思い、フーフーしても手遅れ…諦めて乾燥を待ちます。。。
本塗り 4回目

馬鹿ですねぇ~
垂れてるのに4回目。
しかも先程と同じく10分放置。
このとき、塗料は1/3程度残っておりまた悪魔の囁きが…
「この塗料、12時間で使えなくなるから残りも塗ってしまえ~」
「もったいない!このまま使わず捨てるのか~?」
天使が止めたにも関わらず重ね塗りした結果

はい、デロ~ン…
ウイングは立てて塗装しているので、当然重力には逆らえずそりゃ~垂れてきますよね。
塗ってすぐはいい感じなんですよ。その数十秒後にはこの有様。
もうフーフーもしません。
まぁ、今回は予想通りっちゃ予想通り。失敗です(汗)
よくよく考えると、この日の気温は約20℃。天気は良かったですが調子に乗って厚塗りしてもインターバルの10分間ってのは変えずに塗ったのも敗因の一つかもしれません。
こうなってしまえば仕方ないので完全硬化まで待ちます!
完全硬化まで約1週間程度は必要なので、このタレの補修はまた別の記事にでもします!(ネタができて良かったと思うしかないです…)
↓ってことで、ウレタンクリア塗装の垂れなど補修・研磨してみました↓
カーボンエアロにウレタンクリア塗装┃まとめ
と、まぁ失敗に終わったのですが(笑)如何でしたでしょうか?
あるあるネタになってしまいましたが、よくあることではないでしょうか。(よく言うわ…)
今回、超久しぶりにここまでの塗装をしましたが、やっちゃいました。
反省点をまとめておきます。
- 下地作りはしっかり丁寧に。
- 本塗りは少しずつ少しずつ。
- 塗装した厚みに合わせてインターバルを取る。
- 調子に乗らない。
- もったいないからと厚塗りしない。
- 焦らずゆっくり慎重に。
ただこの2液性のウレタンクリア。いい感じ。
しっかりと硬化したらほんとに強靭な塗膜になりそうで期待しています(タレましたが…)
皆さんも業者に頼む費用が惜しい、塗装が上がる時間が待ちきれないなんて方はこの失敗を参考にチャレンジしてみては如何でしょうか?
今回は、2液性ウレタンクリア塗装で失敗したお話でした!
↓塗装が完成したらいよいよ取り付けです↓
↓リアウイング以外にもフロントをイメチェンでメッシュ化してみました↓
↓スイフトスポーツカスタムまとめ(外装編)はこちら↓
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