新車のころはピカピカだった愛車も月日が経つにつれて徐々にくすんで古めかしい状態に。日光の熱や紫外線は恐ろしいものです。
特に経年劣化で酷いのは「未塗装樹脂」。
その名の通り、塗装なしでかつ黒色の樹脂が炎天下で何年も放置していたら・・・いや、もうそりゃ大変なことになるのは当然っちゃ当然。新車の頃は黒々していたパーツも白やグレーっぽくなりいかにも「古臭い…」印象になってしまいます。
最近流行っているSUVはなぜか未塗装樹脂をたくさん使っているのでこの劣化については最近気になってきている方も多いのではないでしょうか?
ってことで、今回は最終手段と言っても過言ではない?クリア塗装を施工しました。
未塗装樹脂にクリア塗装施工│過去のコーティング使用歴
そういう自分も愛車をキレイに保ちたい気持ちは同じでこの「未塗装樹脂対策」はずっと考えてきました。その辺についても少し触れながら書いていきます。
代表的なメンテナンス方法としてはコーティング剤で保護する方法ですね。
過去使ってきたものとしては主にコーティング系で未塗装樹脂に塗り込んで艶を出すタイプ↓
このタイプのコーティング剤はなんといってもお手軽なこと。塗って拭くだけで価格もお手頃なのはとても魅力です。
が反面、この艶の持続期間は3ヶ月程度と短め。なので気付けばまた白っぽくなってしまいます。こまめに気を遣って施工できる方にはおすすめできるかなとは思いますが。
その中でもやはりケミカル製品の専門メーカ「ワコーズ」は6~12ヶ月は持続するコート剤を出しておりしばらく愛用させてもらいました。
ただそうは言っても使用環境などもあり実際の感覚では6ヶ月以下というところでしょうか。特に日光を直接受け続ける箇所は正直言って極端に寿命は短いです。
そしてコーティング剤として最後に使ったのはコチラ↓
「3年耐久」を謳った硬化ガラスコーティング剤。
その名の通り、ガラスコーティングで艶と耐久性は今まで使ってきた中でもダントツで、かなりの期間保護してくれましたが、やはりキレイな状態を維持できたのは2年弱といったところでしょうか…それでも上等ですが。
「またこのコーティング剤使って再施工しようかな」と一応ポチり。
ポチって入荷はしたものの、また2年後には再施工か…と思ってしまい。。。
少し時間を取れたこともありコーティングではなく今回は塗装してみようかなと(笑)
未塗装樹脂にクリア塗装施工│クリア塗装施工
コーティング施工の直前でクリア塗装へ変更したひらめきで動くタイプではありますが(汗)、こう!と決まれば動きは速い方でして早速作業開始!
現状確認
んで、今回の主役はたまに登場するトヨタ タンク↑
見た目はキレイに維持していますが、8年落ち10万キロ超えのなかなかの実験台。
ワイパーが付く部分のこのパネル。なんていう名称?未塗装樹脂が白化する代表的な部分ですよね。
「いやでも、そこまで劣化してなくね?」って思われますが、それは今まであれやこれやと劣化対策をしてきたからの維持具合なので。それでももう限界…
ちなみに対策前の状態(2年前)がコチラ↓
真っ白…(汗)
この未塗装樹脂やタイヤもですが、白っぽくなると途端に古臭く見えます。。。あの時のテカテカの黒に憧れてしまいます。
では作業に掛かります!
塗装パーツを分解・洗浄
まずは塗装するために分解していきます。
まずはボンネットを開けてどうやって分解するか模索中。。。
ある程度、構造が分かったら分解開始!
まずワイパーは邪魔なので外します。
根本にキャップがあり引っ張ると外れてナットが登場。
ナットを外します。12mm。
両サイドの三角形のパネルを外します。引っ張るだけで取れます。
左側にウォッシャー液のホースがあるので外します。
※ホースは劣化している場合があるので慎重に。
パネルの下側に左・中央・右に各1箇所ずつあるボルトを外します。
※特に中央は外しにくいくらい奥にあるのでエンジンルームにボルトを落とさないように。
他はクリップで刺さっているだけなのでグッグッと引っ張れば外れます。
クリップとはいえ結構固く固定されているのである程度の思い切りは必要かも。
外れました。
初めて外したのでまぁ汚いこと・・・
エンジンルーム側も長年の汚れが蓄積してます(汗)
まぁ、汚れてると言ってもパネルを戻せばまた隠れるので、取り付け前にキレイに拭いておくかはあなた次第!ってことで。
汚れがドロドロなので一旦丸洗いします。ブラシやスポンジに中性洗剤を付けてゴシゴシ。
外した小物類も一緒に洗っておきます。
※ここまで劣化してしまった樹脂は結構脆いのでちょっとした力でも割れますのでご注意。(実際、2箇所割れて折れてしまいました)
しっかり流したらブロワーや天日干しで乾かしておきましょう。
研磨作業
塗装前に表面の劣化した部分の剥離と塗装前の足付けとして研磨していきます。
ちなみにコレ↑ 洗って乾かしている状態で見えるこのムラは、ガラスコーティング剤の残りなど。
実は2年前、面倒でワイパー外さずにコーティングしたので塗り残しや塗りにくい場所が適当になってますね(汗)まぁ隠れてしまえばOKってことでw。
では研磨なんですが、ネット上で「未塗装樹脂はメラミンスポンジでキレイになる!」と言われているようなのでちょっと確認。
マスキングして右側だけメラミンスポンジで磨いてみます。
如何でしょうか?
右がメラミンスポンジでゴシゴシ。表面のザラザラがキレイに取れてます。メラミンスポンジは表面を削ってキレイにするものなので理屈は合ってます。
メラミンスポンジも真っ黒になります。
が、残念ながら新車のあの時のような艶感までは戻ることなく、白っぽさはそのままですね。
なのでどっちにしても艶を出したいなら何かしらコーティングは必要。そしてメラミンスポンジでの研磨のデメリットは「結構、力と時間が掛かる…」ってことですかね。
剥離・研磨するならわざわざメラミンスポンジを使う必要はないかな。
ってことでコチラで研磨↓
サンドペーパーなどと違い、不織布の研磨剤なので曲面などが多いものの研磨に優れているタイプなので磨きやすい。
研磨していくとみるみる白っぽくなりますがご心配なく。塗装したらテカテカになりますので。
とにかく均一に磨き忘れがないように注意しましょう。
小物類の研磨もお忘れなく。
下地~塗装
では塗装に入ります。
塗装の流れとしては大まかに以下の手順です。
- 脱脂
- マスキング
- 下地(プライマー)
- クリア塗装
塗装に関してはいくつか記事にしてますので詳細はコチラを参照ってことで↓
まずは脱脂から
仕事でもよく使うシリコンオフ。缶で買って移して使ってます。
塗装してから気付きましたが、今回の塗装面は研磨した樹脂だからか分かりませんが拭き取った時のウエスの繊維や削りカスなどがキレイに取り切れない場合があり、塗装時にポツポツが残ります。
脱脂したあとエアブローなどでホコリなどをキレイに除去したほうが仕上がりは良くなると思います。
続いてマスキング。
塗れて欲しくない場所があまりないので適当(笑)
ただウォッシャー液の吹き出し口だけはしっかりマスキングしてきましょうね。
それではいよいよ塗装へ!
今回使うのはこの2本↑
ホルツのバンパープライマー。バンパーなどの樹脂用の下地塗料です。上塗り塗料との密着を上げてくれます。
そして上塗りのクリア塗装はソフト99の2液性ウレタンクリアー。
こちらのウレタンクリアースプレー、めっちゃお世話になっていて本ブログでも何度か登場しているDIYにはおすすめのクリア塗装です。
作業としてはバンパープライマーとウレタンクリアーをそれぞれ2回塗りしていくだけなので割愛。
すっごく飛ばしましたが…塗装完了!
今回は乾燥のために丸一日置いておきました。
翌日、組立します。
組立は分解の逆順で取り付けていくだけなので分解時よりも早く終わりますね。
未塗装樹脂にクリア塗装施工│塗装後の仕上がり確認
今回は白化してしまって古臭い未塗装樹脂を真っ黒テカテカにしようってことで、あえてコーティングではなくクリア塗装をしてみました。
いくつか画像をご紹介↓
仕上がりとしてはサムネにもあるように見違えるようになり満足です。
艶ありなので少々下品?な黒光りしていますが、ボディとの統一感はなかなかのものです。
あとは耐久性ですが、ウレタンクリアが結構な強度と耐久性があるので大丈夫とは思いますが、以降様子見していき変化あれば随時更新していきます。
未塗装樹脂のメンテナンスに嫌気がさしたりなるべく長期間キレイな状態を維持したい方は、今回のようにクリア塗装してみては如何でしょうか?
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