ターボ車のパワーアップチューニングとして代表的な方法が「タービン交換」や「ブーストアップ」。
タービン交換は大きなパワーアップを実現できますが、タービン以外にも冷却系やコンピュータなど他のパーツも交換する必要がでたりと結構な出費になってしまいます。
サーキットで秒単位を縮めたい!!なんてことも考えていないので、「ブーストアップ」でパワーアップを狙うパーツとして、コンピュータに割り込ませて制御するサブコンを物色していました。
日本の有名メーカさんもこの手のパーツを揃えており、どれも魅力的だったのですが数値として大きな効果があると謳っているパーツを発見。
それが「TDI Tuning社製 CRTD4」。
調べても詳細なレビューが少ないので多少の不安もありつつ、半分人柱になるつもりで購入してみました。
TDI Tuning CRTD4┃そもそもどんな製品?
TDI Tuning社製の CRTD4とは、純正のエンジンコントローラーに割り込ませてブーストを制御するサブコンの位置づけ。
なので、ノンターボ車には取り付けできません。
ちなみにTDI Tuningは、本社がイギリスだそう。
パワーアップの設定も可能で、7段階をお好みで選ぶことができます。

配線も付属のハーネスをブーストセンサーのカプラーに割り込ませて繋ぐだけなので、取り付けも簡単です。
それでいてパワー・トルクが最大30%アップするらしい…
ちなみにスイフトスポーツ(ZC33S)の場合
- パワー:純正140PS → 175PS
- トルク:純正230Nm → 283Nm
- トップスピード:16km/hアップ
だそう。ポン付けで35PSアップを宣言しています。
他メーカーで同種類の製品で10~15PS程度のアップですので、この数値が本当なら結構すごいですね。
また、オプションで本体とお手持ちのスマホとBluetooth接続して設定変更できる機能も付けることができます。
うんちく並べても仕方ないので、実機の紹介に入ります。。
TDI Tuning CRTD4┃パッケージ・開封

こちらがTDI Tuning CRTD4になります。
人柱・レビューも目的なので、Bluetooth接続オプション付きを購入
。


あっ、言い忘れてましたがディーゼル車の場合は燃費が最大20%向上するらしい…です。
パワー上がって燃費も上がる。…らしいです。
早速、開封。

こちらが本体になります。手のひらサイズでそれなりの大きさ。
上面には、7段階の表示ランプと設定変更用のボタンが配置されてます。

専用のハーネスと結束バンドが付属。
ハーネスは全てコルゲートチューブで保護されており、作りもしっかりして好印象です。

ハーネスを広げてみました。
察しの良い方なら画像で分かるかもですが、2箇所のコネクタに割り込ませて本体に接続するようになっています。

このキャップは、ハーネスと本体を接続しないときに付けておくものだそうです。これをハーネスに付けておくと純正の配線と同じになるそう。。。
「付けるか外すかなんだから、こんなのいらないやん…」
とか思っていましたが、不運にもこれが後ほど役に立つことに(汗)
動作確認の段階でお話します・・



他は取説と車種専用の配線マニュアル、Bluetooth接続用のアプリの説明書です。
車種専用の取説が付いているのはわかりやすく、非常に助かります。
TDI Tuning CRTD4┃配線・本体設置
早速、配線に入っていきます。
が、作業前に注意事項!
作業開始前に注意!
- ボンネットを開け、全てのドアを閉めて5分以上待機(残留電流をセンサーから除去するためらしい)
- イグニッションOFFを確認
- 鍵は鍵穴から外しておく
- キーレスエントリーの場合は車から6m以上離しておく

上記の注意事項を守って、配線に入ります。
エアクリーナーなどを交換してて、純正からだと分かりにくいかもしれません。
割り込ませるセンサーのコネクタは、画像の赤丸2箇所。
エンジンカバーなどを外している画像はこちらを参考にしてください。


付属のハーネスは2本に分岐されており、それぞれ「B1」と「B2」と記載。


まずは「B1」のハーネスを接続するため、画像の赤枠のコネクタを抜きます。
ロックの爪が付いているので、押さえながら引き抜きます。



次に「B2」ハーネスを接続するコネクタ。

コネクタを外したら、付属のハーネス「B1」を車両側コネクタに接続(赤矢印)。
車両側ハーネスは分岐した付属のハーネスに接続(黄色矢印)。純正のコネクタに割り込ませるイメージです。
専用のコネクタなので、しっかりと接続できています。

続いて「B2」側のハーネスも同様に接続。
配線としては以上となります!簡単です(笑)
あとは、他のハーネスに添わせながら無理のないように付属の結束バンドで固定していきましょう。


本体の設置はリレーボックス蓋の上が定番なのですが、TEINのEDFCが使用中。
他に場所がないので、移動してもらいます(汗)
本体は結束バンドで固定できるようにバンド貫通穴が4箇所開いていますが、両面テープは付属されていませんので、必要により各自で準備しておきましょう。
今回は、両面テープで固定のみで様子見としておきます。

本体のコネクタ接続には、紫色のロックが付いています。接続するときに広げてコネクタ差し込み閉じるイメージで固定。
以上で配線と設置は完了となります!
作業としては、ハーネスの結束含めて15分程度。加工がいらないので非常に簡単でした。
TDI Tuning CRTD4┃いよいよ動作確認!のハズが・・・
配線と本体設置が完了したので、いよいよ動作確認です!
取説によると、いきなりエンジンを掛けるのではなくイグニッションだけON(クラッチ踏まずにエンジンスターターボタン2回押し)で本体中央の表示ランプが点灯しているかを確認するそうです。
ってことで、イグニッションONでニコニコしながら本体の点灯状態を確認・・・すると

ん??点灯多くね??
本来なら設定「4」だけが付いているはずですが、3・5・6が点灯。。。しかも設定変更ボタンの「+」「-」ボタン押しても動かず…
何度かON/OFFしましたが、症状変わらずなので仕方なくショップへ連絡。
メーカーも不具合と判断し返送。

本体だけの返送で良かったので、配線はそのままで済みました。そして開封時に説明していた「いつ使う?」キャップが役に立ちました(笑)
で、当初LEDの接触不良の判断でしたが、返送後確認したら内部の基板もおかしかったそう。
ってことで、新品交換の対応みたい。
メーカーの対応も早く、返送品到着後すぐに発送しているようで返送して2日後には代替品が届きました。

代替品が到着。
Bluetooth設定も変更になるので設定用の説明とこちらが同梱。

だそうです。
対応早くても2~3日のロスと手間が出るので不良品に当たるといいことないですよね。不良の確率がどのくらいか気になってしまいます…
早速本体に接続。

明るすぎて見にくいですが、しっかり設定「4」が1つだけ点灯しています!!(当たり前か)
エンジン始動後も車からはエラーなども出ずに正常状態でした。
取り付け後は、以下の方法で慣らし運転が必要
- まずは標準設定「4」で40~50km程度の慣らし運転
- その後、設定変更する場合は1段階ずつ変更しそれぞれ8~16km慣らし運転
- 慣らし運転が終わった設定値は飛ばして変更してもOK
TDI Tuning CRTD4┃Bluetooth接続で運転席から設定変更
オプションでBluetooth接続付きを選択すると、スマホなどから専用のアプリで設定変更などができるようになります。

同梱されている説明書に従って、無料の専用のアプリをインストールします。

スマホのBluetoothをONにして、ペアリングします。


アプリの評価でも散見しているのが「ペアリングができない、接続できない」という内容ですが、はじめは実際に接続できませんでした。
どうも運転席からペアリングするとBluetoothが拾いにくいのか、うまくいきません。
最初のペアリングはエンジンルームを開けて本体の近くでペアリングしてみてください。自分はこれで接続成功しています。
このアプリは、設定変更の他に本体のON/OFFやコールドスタート時の遅延タイマーなども設定できるよう。
また、同じTDI Tuningユーザーと繋がることができるコミュニティー機能も(笑)
この辺は使わないですが、設定変更やON/OFFを車内から変更できると効果の違いが体感しやすいかもしれません。
TDI Tuning CRTD4┃効果のほどは?
今回は、開封と取り付けの紹介になりますが、現在設定「4」で慣らし運転中です。
取り付け直後の印象ですが
- 給排気を交換しているので低回転でのトルク不足があったがある程度改善された
- ターボラグが減りスムーズな加速になった
- フルブースト時、純正100kPa程度→130kPa程まで上昇
- 高回転での加速感が鋭くなった
設定「4」の状態でも体感できる効果はありました。
+35PSは、設定「7」の場合らしいのでこれ以上と思うと楽しみ半分、「エンジン大丈夫か…」の不安も半分です・・・(汗)
ってことで、今回は色々とトラブルもありの大変でしたがパワーアップ体感も凄い「TDI Tuning CRTD4」をスイフトスポーツ(ZC33S)へ取り付けでした。
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