洗車に時間を費やし、色んなコーティング剤を試してみては結果を確認。
なんてことを繰り返し、試行錯誤しながら最良の洗車方法を模索している週末を送っているのですが、調べているうちに何やら面白そうな洗車方法を発見したので色々な方面から検証などをしていくことにしました。
それは「シリコン洗車」なる洗車方法。
どうやらYouTuberさんが数年前に提唱して爆発的に?広まった方法らしい。知らなかった(汗)
で、シリコン洗車ってのはどんな洗車方法かというと
工業用?のシリコーンオイルをボディーに塗布して市販のコーティング剤では真似できない深い艶と撥水性、防汚性を発揮するものらしい。
動画を検索すると出るわ出るわ~たくさんの方が「やってみた動画」を出されています。が、そのほとんどは数年前にUPされたもの。
「バズっただけなのか…??」
なんて思いながらも閲覧すればするほど興味をそそる内容。
ってことで、流行りとしては完全に乗り遅れた状況なんですが(汗) 最近ネタ切れ感は否めないこともあるし…今更ながらこのシリコン洗車ってものを掘り起こしてみようかなと。
この「シリコン洗車」。単発で終わらせるものでもないらしい。なので、長期間に渡って連載していこうかとカテゴリーも増やしました。
正直、今更ながらなのでネタ的には需要あるか分かりませんが、備忘録も兼ねてまとめていきます(笑)
そもそも「シリコン洗車」って何?
そもそもシリコン洗車って何なの?って話。
工業用などで使われている「シリコーンオイル」をボディー全体に塗布してコーティングの代用をしようってことみたい。
施工したボディーは独特の艶感と抜群の防汚性と撥水性で「シリコン信者」になる方が続出したらしい。
で、シリコン洗車で使われるシリコーンオイルで超有名なものが「信越化学工業」さんのもの。
コレです↓
ネット社会で工業用だろうと簡単にポチれる時代。画期的な洗車方法がバズったおかげで相当売れだしてビックリしたでしょうね(汗)
もちろんメーカさんからすると、こんな状況になるなんて思ってもないし何なら車のコーティングに直塗りで使われるなんて思ってもないでしょうからね・・・
当時は訳の分からん問い合わせなんかもスゴかったでしょう…
たまりかねてホームページ上に注意喚起のお知らせを掲載するまでに。
まぁ、このお知らせからも分かるようにシリコン洗車ってのは完全に自己責任ってこと。
ホントに何があってもメーカさんに文句言ったらダメなのでご理解くださいね。
こんな事態になるくらいの製品。そこで気になるのは、シリコーンオイルの性能です。
さすが信越化学工業さんのホームページにはキチンと記載されてます。
性能でコーティングに関連する項目を抜粋すると
- 空気中150℃まで熱酸化で変化しない「耐熱性」
- -50℃でも流動性がある「耐寒性」
- アルカリ性、酸性に影響受けにくい「化学的安定性」
- 物質が粘着するのを防ぐ「離型性」
- 水滴の接触角が90°以上の「撥水性」
と、コーティングに必要とされる条件は満たされているではないですか。
それもそのはず、市販されているボディーコーティング剤の成分を見てみると必ずと言って良いほどこの「シリコーンオイル」に属したものが入ってます。
コーティング剤メーカ各社は、このシリコーンオイルをいい感じに調合・商品として検証して専用のコーティングとして販売されているって訳なんですね。
そんな原材料をそのまま使っちゃおう~って発想は申し訳ないけど面白い。
ちなみに別記事で軽く紹介したんですが、洗車した翌日雨だと出現する雨染みもこのシリコーンオイルを塗布していると全く付着していないのは実証済み↓
どのようにシリコン洗車をするのか?(ドブ漬けする)
では早速、そんなシリコン洗車ってのはどのように施工するのか?
今やその方法はネット上にゴロゴロ転がってます。助かります(笑)
シリコン洗車で大切になってくるのが「シリコーンオイルをボディーに定着させる」ことのよう。1度塗ったら終わりってことでもなさそうなんですね。
そこで、初めて施工するボディーにはシリコーンオイルをボディー全体にベタ塗りして放置する「ドブ漬け」ってのが最初の儀式?らしい。
これを「含浸(がんしん)」させるっていうそう。覚えておこう。。
なので、まずは先輩方の方法に従うことにします。
肝心なことなので先に言っておきますが、このシリコン洗車って正解がありません。そりゃそうです。こんな使い方で販売してないですから。。。
逆に言うと色んなことを試して自分に合った新しい発見!なんかもあったりしてw
なので、あくまでも個人的に行った方法の紹介ってことになりますのでご理解ください。
「この方法は間違っている!!」なんてクレーム言われるのはご勘弁を。
使用するのは信越化学工業さんのシリコーンオイル「KF-96-50CS」
型式の末尾に表記されている「50CS」ってのは粘度。(Centi Stokesの頭文字)
数値が大きくなればなるほど粘度が高くなり固いってこと。
今回は一般的?に扱いやすい50CSにしましたが、300CSくらいの固いもので施工される方もいます。
※300CSも追加購入し、違いを比較中です↓
ドブ漬け方法① 水で薄めて塗布
事前にボディーの下地処理をしっかり行っておきます。
シャンプー洗車 → 鉄粉除去 → 水アカ除去 までしておきました。
まずはシリコーンオイルを開封。
開け方は文章で説明が難しかったので、画像を追加しました。
栓は周りにある白い樹脂を外して蓋の中央部分を押し込むと外れます。閉めるときは押し込んだ蓋をパチっと戻してからはめ込むと閉まります。
シリコーンオイルは無色透明、そして無臭。さらに化粧品なんかにも使われるくらい無害だそうなんだけど、ベタつきが気になるとかお肌がデリケートな方は手袋を。
案外サラサラしてます。サラダオイルくらかな。これを水で割って使う方法がスタンダード。
シリコーンオイルは油なのでムラがスゴいらしい。でも水で割るとシリコーンオイルが薄く均等に塗布されて水だけが蒸発してムラを軽減させるのかな?
割ると言っても油なので多少分離しますが「犬猿の仲」みたいな感じではなく、ある程度馴染んでくれるみたい。
分量としては様々みたいなので450ccの水に50ccくらいシリコーンオイルを入れて500ccのシリコン水を作ってみました。
手始めに100均でペットボトルに付けられるスプレーノズルを使います。ノズル2ヶで110円。
ひとまずお試しなんで。今後使っていくならまともなスプレーボトルを買います(汗)
消臭剤や洗剤のスプレーボトルの空きなんかあればそれでもOK。皆さん結構使われてます。
次にボディーを濡らしておきます。
今回、このためにシャワーノズルを新調! 霧モードもあって、何より手元で水量調節ができてしまうシリコン洗車には持って来いのアイテム。しかも格安☆
あとはスプレーしながらショップタオルで均していく。それだけ。
そうそう、このシリコン洗車にはショップタオルを推奨されてます。理由は随時説明ってことで。
ドブ漬け方法② 原液そのまま塗布
次の方法は、原液をそのまま塗布していく方法。
想像しただけでこっちの方法がしっかり含浸しそうですよね。でもムラは激しそう・・・
シリコーンオイルは缶のままだと施工性が悪すぎるのでこんなボトルへ移し替えました。ホームセンターで購入。
100均なんかのドレッシングボトルみたいなものでも良さそうですが、キャップしたときの密閉性は重視したほうが良いと思います。倒したら漏れてベトベト…
そして、塗布するのはワックススポンジを試しに使ってみました。
スポンジに適量(お好みで)付けて、ワックスを塗り込むように塗布していきます。
濡れたボディーってこともあり、施工性は良好。。。なんですが、濡れたボディーなので塗布するのでスポンジに水を吸って、軽く絞りたいけど持つ側の黒い部分がスポンジが固くて絞りにくい(汗)
しかも車1台施工すると結構汚れ取れてきてスポンジが真っ黒になっちゃいます。。もちろん塗布してるシリコーンオイルも黒汁…
なので個人的には汚れたら面を替えて、汚れたらサッと交換できるショップタオルのようなものが良いと感じます。やはり皆さんが使っている理由も納得。
どっちにしても手はギトギトのベトベトになるので諦めましょう(笑) 「ネチョネチョは嫌~」って方は手袋してもOKですが、余計に滑ってあまり作業性良くないです。
どうでもいいですが、こんな手で撮影しながら作業は正直めんどくさい…(汗)
施工直後の撥水性はこんな感じ。
う~ん、なんか思ってたんと違う。。 コロンコロンの水玉が踊ってるかと思ったのに少しベタッとしてる。
冒頭で説明したようにシリコーンオイルは水滴の接触角が90°以上あるはずなのに・・・
達人曰く、最初はまだ含浸しきれてないからこんな感じになるっぽい。塗布を繰り返していくと含浸が進み、バチバチ撥水になるんだとか。ホントかな?
どっちにしても個人的に求めてるのは撥水よりも艶感と防汚性なのでおとなしく様子見します。
ドブ漬け後の状態と放置時間について
まずはシリコーンオイル塗布後の状態をご覧ください。
今回、勢いで計4台に施工(笑)
ヴォクシーとタンクとフォレスターには水で割ったものを塗布。スイスポには原液で塗布してます。
相当なムラになるという情報だったので覚悟してたのですが、白いボディーだと目を凝らさなければほとんど分かりません。
所有している車が全て白なのである意味良かったのかな。
ただ、所々の黒い箇所や窓ガラス、メッキ部分なんかはムラが目立ちます。
メッキ部分もムラが分かります。
画像では控えめに見えますが実際はムラムラ(汗) 濃紺車だと見るだけでも慣れが必要かも・・・
白いボディーで見にくいだけで全体がムラになってるんでしょうけど。白いボディーにはシリコン洗車はおすすめかもしれません。
遠目で見るとヌルヌル感はありますがムラは分かりません。
ちなみに撮影忘れましたが原液塗り込みしたスイスポも状態は同じ感じでした。
塗布後の地面は、普通じゃ流れちゃいけないような虹色の水たまりができてます…
しっかりシリコーンオイルが流れてますので、靴底に付着しちゃうと滑りやすい可能性もあるのでご注意。
で、肝心の放置時間なんですが。これが多くのご意見がありまして。。
1~2時間で十分という意見、最低12時間は必要、24時間置くのがベストなどなど。皆さん何を根拠に言ってるのかまでは分かりませんでした。
初回のドブ漬けってこともあるし、ここまでの作業が終わった時点で夕方だったので、以降の作業的にもこの日は時間が足りないので一晩置くことにしました。
実際されるなら最低でも2時間くらいは置くのが良いと思います。(この答えも根拠はありませんが…)
含浸時間に関してはこちらにもまとめてます↓
ってことで、みんなベタベタで気持ち悪いと思うけど明日まで我慢しててくれ~
ドブ漬け後 翌日の様子と水洗車
ということで、翌朝。
この日は4月というのに夏日の気温にまで上昇するということなので早めに仕上げたいです。
ドブ漬けして約16時間が経過したことになります。
スイスポのボンネットの様子↑
塗布直後はテカテカだったのに少々くすんだ感じに見えます。ベタ~ ジト~ って感じ?分からんかな(汗)
この窓ガラスが分かりやすいね。ジト~具合。
全体的にホコリ?黄砂?花粉?が吸着されてます。油なので。
少々乾燥気味?なのかカパカパしてる箇所も。
イメージですが1度塗りで長時間置くよりも2時間程度放置の2度塗りとかが含浸しそうなんだけど。イメージね。
観察も十分にしたところで次は付着した汚れ、余分なオイルを洗い流していきます。
シリコーンオイルのおかげで結構な汚れが付着してるのでまずはしっかり水で流しましょう。(※本当にザラザラしてます)
その後、シャワーで流しながらショップタオルで撫でてキレイにしていきます。
ショップタオルに少しでも砂などが付いたら面を替えて、何なら新しいにの交換しながら少しでもボディーに傷が入らないように気をつけて。
完全に流せたら新しいショップタオルで拭き上げていきます。
この時点でムラがあっても乾いたショップタオルで数回撫でてあげるとムラは消えます。窓ガラスも同様。
以上で初回のドブ漬けは完了!
水洗いが2回くらいあるのが面倒なくらいで正直難しいことは全く無いですね。
この辺もシリコン洗車の良いとこかもしれません。
ドブ漬け後 拭き上げ完了!
艶感などが全く映えない白いボディーで恐縮ですが拭き上げ後の様子を載せておきます。
今まで使ってきたガラスコーティングのようなパキッとした艶感じゃないですね。
ワックス寄りのヌルテカだけどまだヌメ~(←良い意味でね)とした独特の仕上がり。嫌いじゃないw
光沢感・鏡面具合はハンパない!
シリコーンオイルがボディーの小傷なんかに入り込んで平滑化するみたいで小傷が目立たなくなり、鏡面仕上げみたいになるそう。言ってた意味が分かったわ。
その他のシリコーンオイルの塗布箇所
そもそもシリコーンオイルはこのシリコン洗車が流行る前から車の艶出しに使われてたようで。
外装ではボディー、窓ガラス、未塗装樹脂、ゴム類、ヘッドライト、タイヤやホイル・・・全部ですね(汗)
ホイルなんかもボディーの塗布後のショップタオルで磨くとこんな感じ↑
タイヤの側面にも使えて艶感アップします。
当然、油なのでブレーキやタイヤの接地面なんかは塗布厳禁。なのでシリコン水をスプレーでプッシャーってするのはやめときましょう。
「しっかりマスキングして見やすくしろよ~」って聞こえてきそうですが(汗)
未塗装樹脂も黒艶になります。
他にも内装パネルなんかの艶出しにもおすすめ。
ギラツキ度の好みがあるだろうけど、ボディーの最後の拭き上げに使ったショップタオルを使えば程よい艶感が出ました。
と、まぁ、車の内も外もシリコーンオイルとショップタオルだけでツヤツヤにできるのは、シリコン洗車の大きなメリットなのは間違いない。
今まで各工程ごとに使ってきたアイテムは何だったのか・・・って思っちゃう。
逆に言うとシリコン洗車オンリーになってしまうと、世に出てるたくさんの洗車用品を試す楽しみが無くなってしまうのは洗車好きとしては欠点?かな。
ドブ漬け後 経過観察
もうホントに、しっかり洗車が終わった日の翌日って高確率で雨なのは何なんだろう。。日頃の行いなんでしょね。
ってことで、施工2日後。確認には持って来いの雨です。
撥水状況はこんな感じ↓
不揃いな水滴。。
やはり、まだまだ含浸が足りないってことでしょうね。
ただ、窓ガラスはそれなりにいい感じで撥水しててギラツキなどなく視界も良好でした。
次の画像は、初回のドブ漬けして1週間経過後に水洗車した状態。
ボディーはもうちょい時間が掛かりそうですが、樹脂部やガラス面は結構撥水してますね。
塗装面ってのは目では見えないけど表面は超細かい凸凹になってて、そこにシリコーンオイルがしっかり浸透することで面が均一に慣らされ強撥水とキレイな艶が生まれるそう。
なので定着させるには、塗装面は数回の塗布なりドブ漬けを繰り返すことが必要みたい。
撥水性や艶感は今後、数回継続してシリコン洗車して結果をまとめていこうと思います。
※更新
施工中に発見したのですが、シリコン水塗布前の下地にあるひと手間をすればいきなり超撥水になります!
でこの雨は結構降りまして…丸一日ザーザーでしたがその翌日には雨は止んだので、雨による汚れの確認。
今までのガラスコーティングなら、ほぼ100%でドアミラー下に雨染みが1本入っていましたが・・・
き、キレイっす!! これだけでも本当にありがたい。
やはりガラスコーティングのガラス成分ってのが水アカとお友達らしく、汚れを集めてくっつけてしまうのは本当のようです。対してシリコーンオイルはしっかり防汚してくれるのは確信しました。
ということで、まずは初回の状況でした。
正直「シリコン洗車って最高!」ってことはまだ言えないですね。経験談通り。
達人曰く「週1回施工 × 3ヶ月継続」すると素敵なシリコンボディーへと変貌するらしい。
事前情報で長期戦になるのは分かってましたが、今までの洗車に比べてもそんなに大変でもないし、早速シリコン洗車の恩恵は受けてるので楽しみながら経過観察を続けていきたいです。
やったこと、経過報告、デメリットなどなどは随時まとめて発信していきます。
それでは。
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