最近めっきり朝晩が冷え込んできましたね。
車を大切に乗っている方なら通勤前の暖機運転は欠かさないでしょう。自分もその1人。
そして何より冷え切った車内で、水温計の針が少し動くのを待つのに嫌気が差す季節になってきたので「アレ」が恋しくなってきました。
タイトルのとおりで「アレ」でも何でもなく、今回取り付けたのはエンジンスターターです(汗)
ZC33S適合のエンジンスターターはあるのですが、後期は未検証というものが多くしかもAT車限定(MT車は取り付け不可)となっています…が、AT車もMT車も寒いものは寒い。なので付けます!!
※AT車の取り付けと切り分けて説明してますのでAT車の方にも参考になると思います!
MT車へのエンジンスターター取り付けは、極寒地や坂道の停車時にギアを入れておく場合があるためどのメーカも不可となっています。
この記事は自分の備忘録としてまとめているので、あくまでも参考。真似るなら自己責任でお願いします。
すみません、この前置きは建前もあるのですが昔、実際に事故も起きているようなので。
なのでどのメーカも「絶対ダメ!」ってなっているのかと思いますが、可能性として「ギアロック」で駐車する場合があるのであればやめておいてください。
教習所でも習ったとおり、停車時は「ローかバックに入れてサイドブレーキ」が正ですので。
なので、以下のように考えている方だけ読み進めてください。
- エンジンスターターを使う場合は自車が見える場合である
- ギアロック駐車は絶対しない
- サイドブレーキは毎回しっかり引いている
- 他人が運転することは絶対ない
- 全ては自己責任なのは承知している
ってことで進めていきます。
ZC33S(MT車)にエンジンスターター取り付け┃取付機器
今回購入したのはコムテック製の「WRS-40」になります。
このWRS-40本体と別に車種別専用ハーネスが必要。
スイフトスポーツ(ZC33S)の場合、「Be-H502」になります。
画像に写っている専用オプション(Be-970)は現在のところ取り付けていません。理由含めて詳細は後ほど。
MT車にエンジンスターターを付けるには、事前にクラッチスタートキャンセラーを付けておく必要があります。
↓必要なものや取付手順などはこちらの記事をご覧ください↓
WRS-40 ユニット本体
外箱と内容物
まずは本体。
スズキのプッシュスタートスイッチ専用モデル。
エンジン始動後のアンサーバック機能、アイドリング時間設定などが可能なシンプルな内容です。
最近のエンジンスターターは、車内温度がリモコンに表示されたり電波到達距離がすごかったりと良いのですがお値段もこのWRS-40の倍くらいします(汗)
外箱ばかり続いてすみません。。。せっかくなので。
内容物はこちら。
WRS-40 メインユニット
メインユニットとリモコン。
まずメインユニットから。
リモコンと比較してだいたいのサイズ感は分かると思いますが、そこまで大きくはありません。
側面に16Pと14Pのコネクタ接続口と設定用のスイッチがあり、上面に車両側のアンテナユニットケーブル差込口があります。
アンテナユニット
アンテナユニットケーブルです。これが少々大きいです…
サイズ感分かりますか?これをダッシュボードなどに設置しないといけません。
アンテナは針金みたいに硬いです。角度は180°可変できます。
リモコン
リモコンです。
ボタンは全部で3つ、中央の「ENG」部分は表示灯になります。
基本操作としては
- エンジンスイッチ(E) → スタートスイッチ :エンジン始動
- エンジンスイッチ(E) → ストップスイッチ :エンジン停止
となります。
裏面。伸縮式のアンテナが隠れています。
周りに飛び出していないので、何かに引っ掛けるようなことは無いと思います。
アンテナはリモコン本体くらいは伸びます。
昔ながらのスタイルですね、最近のは通信距離は3倍近くあるのにアンテナレスでスッキリしています。
操作部の拡大です。上部の「START」「STOP」も状態に合わせて光ります。
汚い純正キーとの比較です。若干縦方向があります。
純正キーはシリコンケースを付けているので差が分かりませんね…外しても若干リモコンの方が薄い。
Be-H502 車種別専用ハーネス
車種別専用ハーネスです。これもないと取り付きません。
中身は当然ですが、ハーネスです。
純正のコネクタに配線を割り込ませるようになっています。
イモビ通信ユニット。
純正キーにリモコンを近づけ、イモビ情報をこの通信ユニットで車内に鍵があるようにするっぽいです(詳しく分かってません…)
基本的な取説も入っています。
それでは取り付け手順に入っていきます。
取付手順
AT車の場合、おおまかに以下の内容で配線は完了します。
- プッシュスタートスイッチ
- フットブレーキ
- ボディアース
- アンテナ、イモビ通信ユニット設置
専用設計なので全てカプラーオンです。
MT車の場合は、追加工が少々あるのでそれは末尾の方で説明します。
配線作業がありますので、まずはバッテリーのマイナス側を外しておきましょう。
プッシュスタートスイッチ配線
運転席を開けて、ハンドル下のパネルを外していきます。
下パネルの外し方に関しては、別記事のクラッチスタートキャンセラー取付を参考にしてください。
まずは一番下のパネルが外せました。
次にプッシュスタートスイッチが付いているパネルを外します。
ビスで固定されているところはありません。引っ張れば外れますが結構硬い。
愛情と勢いの良い塩梅で引っ張ってください。
周りに色々と付けていますので右側は外せません。プッシュスタートスイッチの配線が繋がったままなので引っ張りすぎないようにご注意を。
プッシュスタートスイッチ裏のコネクタを引き抜きます。
ロックがあるので押さえながら抜きましょう。
車種別専用ハーネス Be-H502に入っているコネクタの「プッシュ」と記載のハーネスを割り込ませます。
こんな感じ。
ハーネスから分岐されている線は、内部を通してプッシュスタートスイッチのパネルを戻しましょう。
フットブレーキ配線
次にフットブレーキの配線。
上画像の赤丸部にあるコネクタに割り込ませます。
拡大。赤矢印部です。
コネクタを引き抜きます。
割り込ませるハーネスです。全てカプラーオンなので非常に楽。
車両側から外したコネクタを接続する箇所(上画像右側)が少々分かりにくいですが、配線が並んでいる上部分に接続します。
取説にも記載あるので安心してください。
割り込ませ完了です。
フットブレーキの配線はこれで(一応)終わり。
(一応)ってのはAT車であれば終わりってことです。
ボディアース配線
ボディアースの配線です。コムテックが推奨している箇所は画像の赤丸の箇所。
配線的にも一番しやすい場所ですのでここに繋ぎます。
拡大。赤矢印部です。
10mmのボックスドライバーがあると便利。
こんな感じ。
他の配線が外れていないのを確認して共締めしてください。
メインユニットへ接続
車両側への配線は(AT車であれば)終わり。
動作確認もあるので一旦仮に接続しておきます。
イモビ通信ユニットの仮設置
イモビ通信ユニットを仮に設置。
マスキングテープなどで仮に固定しておき、初期設定で問題なければ本付けします。
あとは、取説に従って初期設定を済ませればAT車の方はアンテナをお好みの位置へ設置し、配線やパネルを戻してあげれば完了となります。お疲れさまでした!
ちなみにアンテナは、運転席側はブースト計などがありゴチャゴチャしてしまうので助手席側へ設置しました。
少々目立つのでピラー内などに収めるか他に隠すか追々考えます。(と言いつつ、結局このままになる可能性しか無いのですが…)
MT車に必須の追加工
さて、この記事の本題!?のMT車への追加工ですが、まずはAT車に設置した場合(通常の使い方)について考えていきます。
自分なりに考えている内容ですので参考までに。
エンジンスターターでエンジンを始動させる流れとして
- 外からリモコンでSTARTボタンを押す
- アンテナからメインユニットへ始動命令が入る
- イモビ通信ユニットからイモビ解除
- メインユニットからフットブレーキに疑似信号を送る(ブレーキ踏んだことにする)
- プッシュスタートスイッチに始動命令を送る
- (AT車の場合)パーキングに入っていたらエンジン始動
ざっくり言うとこんな感じかと思うのです。
ここで、AT車とMT車のエンジンの始動方法が違うのが赤字で記載の「4」です。
AT車は、フットブレーキを踏みながらエンジンを始動するのに対してMT車はクラッチを踏んで始動します。
ってことは、フットブレーキを踏んだ(ことにする)状態をクラッチを踏んだ(ことにする)回路を追加してあげればエンジンは始動するってことにかるかと。
実際、AT車用の配線のみで始動を試みるとブレーキランプが点灯するまでの動作は外から確認できました。(もちろんクラッチを踏んだことにしていないので始動しませんが)
なので、フットブレーキを踏んだ(ことにする)信号をクラッチスタートキャンセラーへ割り込ませたらエンジンは始動することになります。
ただ、探した限りフットブレーキの信号で無電圧の接点がなく、フットブレーキを踏んだら+12Vが出る配線はありました。
それがこいつ。緑線。(緑に白線ではない方)
車両側で言うと運転席側から見て一番左側の線です。
※念の為、フットブレーキを踏んだ時に+12V出てるか確認して加工してください。
さすがに車両側の配線に割り込ませるのは気が引けるので、追加したハーネスから取出しリレーを使って接点をクラッチスタートキャンセラーに並列に接続。
そして、その考えた回路はこちら。
と言ってもたいした回路でもないですが(汗)
使ったのはエーモン製のコンパクトリレーです。回路図の配線色はこのリレーに合わせて描いています。
リレーの配線を事前に加工。
ギボシが面倒だったので、仕事で使っている同様の接続端子で付けています。(青配線は使わなかったのであとで端子を切りました)
中央にある分岐ケーブルはクラッチスタートキャンセラーへ割り込ませます。
フットブレーキを踏んだ時に+12V出る線にエレクトロタップで分岐。
クラッチスタートキャンセラーのスイッチを外して裏の配線に先ほど作った分岐ハーネスを割り込ませます。
これを外して分岐ハーネスを入れます。分岐ハーネスはこの接続があるので平型のものを使用してください。
分岐した配線をリレーのA接点(黄線・赤線)に繋げば割り込み完了。
フットブレーキを踏んだ状態でリレーがONし、クラッチスタートキャンセラーが働きます。
しかし、これだとブレーキを踏むたびリレーが動くのでリレー自体にもあまりよくありませんし、これだけでエンジンが掛かってしまうのは不安なのでもうひと工夫。
回路図には描いていますが、回路の右下に「サイドブレーキ」信号を入れています。
上画像は、ナビ裏から使わず状態のパーキング配線です。サイドブレーキを引いた時にボディアースに落ちます。
もし万が一、ナビ裏から取れない場合はサイドブレーキ根本の配線が同じ配線。
ただここにたどり着くのが少々面倒です。
サイドブレーキ周りの分解はこちらの記事を参考にしてください。
これでフットブレーキとサイドブレーキが入った時のみリレーが動くようにしました。
回路追加後の動作確認も問題なし。
サイドブレーキを引いていないとエンジンは掛からずリモコンにはエラーが返ってきます。
本当は、この回路にニュートラル検出を追加できれば完璧なのですが、現時点で調べた限り分かりませんでした。今後の課題とします。
ネット上では近接スイッチを使ってシフトを動かしているバーに設置する方法もありましたが、磁力で完全なニュートラルを検出させるのは難しいと思い、物理的なスイッチを付けるしかないのかと思っています。
デメリットが少々
約1週間ほど使ってみての感想ですが、一言で言うと「めっちゃ良い!」です。
仕事に行く前に家の中からエンジン始動。暖機運転で待つことなく出発できます。
帰りも同じく、ガタガタしながらエンジンが暖まるのを待たなくて済むようになりました。これ、夏場も間違いなく活躍してくれると思います。
ただ、問題というかデメリットもありどうしようか考え中。。。
それが「エンジンスターターで始動すると一旦エンジンを切らないと鍵が開かない」ということです。
どういうことかと言うと、エンジンスターターでエンジンを掛けると純正キーでのドア解錠ができないシステムになっているのです。
なぜ、買ってるのに使っていないと言うと、取説にこう書かれているからです。
純正オートアラームは純正スマートキーによるドアロック/アンロックに連動して設定されるため、純正スマートキーでドアロックした後に本製品でアンロックしてドアを開けた場合、警報を行います。
コムテック 取扱説明書
エンジンスターターのリモコンで施錠した場合はリモコンで解錠できるのは分かりますが、仮に純正キーで施錠したことを忘れてリモコンで解錠してドアを開けたらクラクションの嵐が待っているってこと。
しかも、リモコンで施錠している間は純正オートアラームも効かないってことかな?とも思っておりセキュリティ面でも心配です。
ということで、この問題は「どちらを取るか」って感じかな。
なので現在は
- エンジンスターターでエンジン始動
- 乗り込む前にエンジン停止
- 乗り込んで再度エンジン始動
- 出発!
という少々面倒な運用をしています・・・
※上記の運用がどうしても面倒なので改善しました!詳しくは下記読み進めてください!
あとのデメリットといえば、「リモコンが増える」「アイドリングしすぎて燃費落ちる」くらいでしょうか(笑)
※後日補足※
やはりどうしても上記の運用ではエンジンを掛け直す手間が面倒なので、後日オプションのBe-970を付けようと改めて説明書を見ていると
エンジンスターターによるエンジン始動中は純正キーレスやリクエストスイッチ機能によるドアロック/アンロック機能は使用できません。
の表記が。
つまりエンジンスターターを使ってエンジンを始動している間は、オプションの配線を追加してもエンジンを停止させないとドアは解錠できないってことみたい…
そしたらなぜこのオプションがあるのか??
車から離れて「あっ、鍵かけ忘れた!!」って時に遠隔からドアロックができることくらいなのかな。。。
ってことで、エンジンスターターでエンジンを始動すると乗り込む前には一旦エンジンを切るのは仕方ないという結果になりました。(もちろんオプション配線も追加してません)
※さらに更新※
結局、せっかくエンスタからエンジン始動したのにドアを開けるためだけに停止→再始動が面倒になりオプションのBe-970を追加、設定変更でこのストレスを解消しました!
↓詳しくはこちらの記事にまとめてます↓
まとめ・余談
MT車は自己責任ではありますが、AT車も含めこの機種であればそこまで高くもないですしAT車であれば配線も難しくはないので、寒くて暖機運転がツラい…って方は取り付けてみては如何でしょうか?
※余談※
実は、今回の取り付けの前に他のエンジンスターターを付けようと試みて断念しています(汗)
メーカーサイトでは「取付未検証」となっていましたが、「何とかなるだろ~」くらいで最新のを買いましたがどうやってもエラーがでて使えませんでした・・・
丸一日掛けて写真撮りながら作業してまた半日掛けて取り外し…参りました(泣)
トータル3万円ちょっと・・・嫁車にでもつけようかな~
その時はまた記事にしたいと思いますのでお楽しみに!!
※更新※
結局、最新のエンジンスターターTE-W80PSBは嫁車のライズに(半強制的に…)取り付けることになりました。。
↓せっかくなのでこちらも記事にしました↓
悔しいですが、リモコンもかっこいいし、動作も良い感じです。
ということで、今回取り付けたのはコムテック製エンジンスターター WRS-40でした!
↓本記事も追加します、ZC33Sのカスタムまとめはこちら↓
コメント
はじめまして。いつもサイト拝見させていただいています。
私もこちらの製品を後期ZC33Sにつけたのですが通信距離が異常に短く(30~40mが限界。それ以上はイモビエラーになる)改善方法に悩んでいます。
通信距離はどれぐらいでしたでしょうか?
コメントありがとうございます。
仰るとおり、確かに通信距離は市街地で250mと謳っている割には飛ばないですよね(汗)
取付完了直後に試した感じでは、頼りないアンテナ伸ばして建物が2~3軒挟んだ状態で50m程度が限界の感じでした。
壁などの障害物に結構影響される印象です。
自分は運用上、自宅と会社の駐車場までなので10~20m程度なのでほとんどエラーはありませんが、もっと遠い場所へ駐車してたら辛いですよね…
ちなみに嫁車に取り付けた「TE-W80PSB(こちらの記事)」は、市街地でも1500mとスゴい飛距離なので実際どうなのか試してみたいと思います。
お返事ありがとうございます!
通信距離があまりにも短かったため、TE-W80PSBをZC33Sに付けたかったのですがTAKAさんも後期だったので付けられなかったということでしょうか。
H29.09~R2.5が調査済みでそれ以降は調査中になっていたので、、、
この記事でも少し触れましたが、初めはTE-W80PSBをオプションアダプターなども含めて購入し、仮配線までして動作確認しましたが、適合しないのかMT車だからか(腕が悪いか…)反応すらしませんだした^^;
丸1日掛けて取り付け、半日掛けて取り外したという良い勉強をさせてもらいました…。
仕方なく他サイトなどで実績があったこのエンスタを取り付けた次第です。
後期は調査中なのでもしかしたら新しいアダプターが開発させるかもしれませんね(*^^*)
失敗しましたが、hiroさんみたいに同じZC33S乗りでエンスタ導入される方の人柱になれて光栄です!
また動きあればチャレンジしてみますね(^^)v
はじめまして、こんばんは。
自分は現在スイフトスポーツZC33SのMT車の納車待ち中で、リモコンエンジンスターターを取り付けたいと思っていますのでとても参考になります。ありがとうございます。
さて質問させていただきたいのですが、運用方法としましては、
・帰宅後、降車時にクラッチスタートキャンセラーの電源を入れる
・翌朝、家からリモコンでエンジンをかける
・車に乗り込んでからクラッチスタートキャンセラーの電源を切る
という流れでよろしいでしょうか?
コメントありがとうございます!
エンスタの運用ですが、クラッチスタートのスイッチはそのまま触らずエンスタの始動のみで大丈夫ですよ。
そのためにリレーを追加してますので。
記事の通りクラッチスタート間にリレーを追加しなかった場合はスイッチをONにしておくことが必要になります。
何度も言いますが、周りの方のためにも停車時はニュートラル必須ですのでよろしくお願いいたします🙏
必ず自己責任でお願いいたします。